確認日: 2026年8月28日
対象: Cloudflare Workers FreeとPaidをリクエスト・CPU時間・ログで比較したい人
注意: Workers Paidはアカウント単位の最低料金です。無料枠の期間、従量課金、他のCloudflare製品、税、契約条件は公式ダッシュボードと料金ページを確認してください。
Workers Freeは無料、Paidは月5ドル。ここまでなら比較は簡単です。実際にはFreeの10万リクエストは1日単位、Paidの1,000万リクエストは月単位で、CPU時間も別に数えます。静的アセット、キャッシュ、KV、D1、Queues、ログを同じ「アクセス数」にまとめると、料金の見積もりを外します。無料枠を使い切れるかではなく、どの処理がどのメーターへ入るかを先に確定します。
FreeとPaidの基本料金
| 項目 | Workers Free | Workers Paid(Standard) | 見積もりの軸 |
|---|---|---|---|
| プラン料金 | 無料 | アカウント最低5ドル/月 | アカウントごとに月額 |
| 動的リクエスト | 100,000/日 | 1,000万/月を含む。超過0.30ドル/100万 | 受信リクエスト数 |
| CPU時間 | 1リクエスト10ms | 3,000万CPUミリ秒/月を含む。超過0.02ドル/100万CPUミリ秒 | 平均CPU ms×実行数 |
| 静的アセット | 無料・無制限表示 | 無料・無制限表示 | Workerを実行するか |
| データ転送 | 追加のegress・帯域料金なし | 追加のegress・帯域料金なし | 連携サービスは別計算 |
Freeの上限を超えた場合、D1の公式FAQではクエリがエラーになり、Paidへ上げると制限が外れると説明されています。WorkersのFreeも、1日上限、CPU上限、アカウント・プランの条件があります。検証用のFreeを本番の上限対策にしないことです。
リクエストとCPU時間を分ける
Paidの請求式は、5ドル+max(リクエスト数−10,000,000、0)÷1,000,000×0.30+max(総CPU ms−30,000,000、0)÷1,000,000×0.02です。総CPU msは、リクエスト数×平均CPU時間で置きます。リクエストが少なくても重い処理ならCPU側が増え、軽い処理を大量に呼べばリクエスト側が先に増えます。
公式ページの例と同じく、月1,500万リクエスト、平均CPU7msなら、リクエスト超過は500万÷100万×0.30=1.50ドルです。CPUは1,500万×7=1億500万CPU ms、超過は7,500万です。7,500万÷100万×0.02=1.50ドル、合計は5+1.50+1.50=8.00ドルです。処理時間の計測値を平均だけでなくP95でも見て、上限設定に反映します。
キャッシュヒットはリクエストとして数えられますが、Workerが実行されなければCPU時間は消費しません。静的アセットへのリクエストは無料・無制限表示です。キャッシュを有効にしてもリクエスト課金が消えるわけではないため、リクエストとCPUの行をそれぞれ更新します。
Freeの日次上限とPaidの月次枠
Freeの100,000リクエスト/日は、月300万リクエストに自動換算できません。UTC日次でリセットされる上限のため、月末の急増や地域をまたぐ利用では別の日に制限へ到達します。Cron TriggerやQueue Consumerも、1回の実行で使うCPU時間とリクエストを測ります。
小さいサービスで、1日80,000リクエスト、平均CPU8msならFreeのリクエスト枠には収まっても、CPU時間8ms×80,000=640,000msです。Freeの1リクエスト10msという上限内でも、日次のリクエストを超えれば止まります。アクセスの波を平滑化するキュー、キャッシュ、早期応答を検討します。
Paidへ移ると月の含有量が増えますが、無制限ではありません。予算アラート、CPU上限、ログイベントの上限、サービス単位の利用量をダッシュボードで設定します。アカウントの最低5ドルを「本番の総費用」と見なさず、KV、D1、R2、Durable Objectsなどの機能費用を別にします。
周辺サービスの費用を足す
| 連携先 | 料金の主な単位 | Workersとの切り分け |
|---|---|---|
| D1 | 行読み取り、行書き込み、保存GB | クエリ実行・JSON化のCPUはWorkers側 |
| KV | キー読み取り・書き込み・削除、保存GB | Workerのサブリクエストと分ける |
| R2 | 保存、Class A/B操作、Infrequent Access取得 | egress無料でも操作・保存は有料 |
| Workers Logs | Freeは20万イベント/日、Paidは2,000万/月を含む | 保持日数と追加イベントを確認 |
たとえばWorkerが月1,500万リクエストを受け、1回1回D1を読み、R2へ画像を保存するなら、Workersの8ドル例だけで判断できません。D1はD1料金計算、R2はR2料金、公開ファイルはS3転送料金と同じ構成図で見積もります。
契約・停止・削除の手順
Paidを止める方法は、Workerを削除することと同じではありません。アカウントをFreeへ戻す、Workerをデプロイ解除する、Cronを止める、KV・D1・R2を削除する、Cloudflareアカウントを閉じるでは、残るリソースとデータが違います。次回請求日、未払い、最低料金、プラン変更の反映日を請求画面で保存します。
- Worker、Pages Functions、Cron、Queues、Logpush、データバインディングを一覧化する
- Secrets、APIトークン、カスタムドメイン、DNS、アクセスルールを確認する
- D1・KV・R2・Durable Objectsをエクスポートし、復元テストを行う
- Freeへ戻した後の上限、エラー、実行停止をテスト環境で確認する
- 翌月請求でWorkers、ログ、ストレージ、ドメインの残額を確認する
Paidの解約はデータ削除を自動で意味しません。逆に、先にD1やR2を削除すると戻せません。停止、エクスポート、権限削除、プラン変更の順序を担当者と記録します。
データ・権限・セキュリティ
Workersの環境変数とSecrets、WranglerのAPIトークン、デプロイ権限を分けます。Cloudflare dashboardのアカウント管理者だけが請求・プラン変更をできるようにし、開発者へ本番データの削除権限を渡さない設計が必要です。CPU上限はDenial-of-wallet対策にもなります。
D1の行数メタデータ、KVのキー、R2のオブジェクト、Workers Logsには個人情報が含まれる可能性があります。保存地域、暗号化、アクセスログ、保持期間、エクスポート形式、削除証跡を確認してください。egress無料は、漏えいの影響が無料という意味ではありません。
公式料金表でプランを選ぶ
Cloudflare Workers公式料金でFree・Standard・CPU・静的アセット・ログの単位を確認し、Workers公式上限でリクエスト、CPU、サイズの制限を読みます。D1の計算にはD1公式料金も参照します。Freeは日次、Paidは月次という時計の違いを表へ書けば、5ドルという入口だけで判断せずに済みます。
参照:Cloudflare Workers公式料金、Cloudflare Workers公式上限(2026年8月28日確認)。料金と無料枠はプラン・機能・契約で変わります。

