結論:Experience Cloudに一律の日本円定価があるわけではなく、ログイン数、メンバー数、用途、基盤エディションで価格が変わります。2026年8月28日に確認できた日本向け公式表示では、Education Cloud向けはログイン450円・600円、メンバー1,050円・1,500円、Partner Cloudはメンバー3,000円・6,000円の年間契約です。一般的なライセンスは営業見積もりと契約書を基準にします。
顧客や取引先のポータルを作るとき、「サイトを一つ作る料金」だけを探しがちです。ところがExperience Cloudでは、誰がログインするか、何回使うか、どのオブジェクトを読んだり編集したりするかで、必要なライセンスの考え方が変わります。サイト数と利用者の課金単位を分けると、見積もりが崩れにくくなります。
公式のExperience Cloudユーザーライセンス案内は、External Identity、External Apps、Customer Community、Customer Community Plus、Partner Community、Channel Accountなどを用途に応じて選ぶ仕組みと説明しています。以下の金額は公式ページに表示された特定用途の例であり、すべての組織へ適用できる単価ではありません。
公式に確認できるExperience Cloud関連価格
| 公式表示の区分 | 価格 | 課金単位・条件 |
|---|---|---|
| Education Cloud 学習者・卒業生 Login | 450円 | ログイン/月。毎月3回以下のログイン向け、年間契約 |
| Education Cloud 学習者・卒業生 Member | 1,050円 | メンバーあたり月額。頻繁なログイン向け、年間契約 |
| Education Cloud パートナー Login | 600円 | ログイン/月。毎月3回以下のログイン向け、年間契約 |
| Education Cloud パートナー Member | 1,500円 | メンバーあたり月額。頻繁なログイン向け、年間契約 |
| Partner Relationship Management | 3,000円 | メンバーあたり月額。Experience Cloud、案件管理、チャネル分析を含む表示 |
| Partner Ecosystem Management | 6,000円 | メンバーあたり月額。API、カスタムオブジェクト等を含む表示 |
Experience Cloud for EducationのLoginは「ログイン数」、Memberは「メンバー数」で測ります。Partner Cloudの2つはExperience Cloud単独の汎用ライセンス表ではなく、パートナー管理製品の価格です。比較表の数字をそのままCustomer Communityの見積もりへ移さず、対象エディション、サイトテンプレート、外部ユーザーの種類を営業担当者へ伝えます。
ログイン課金とメンバー課金を計算
| ケース | 計算 | 月額の目安 |
|---|---|---|
| 学習者200人、Login | 450円×200ログイン | 90,000円 |
| 学習者120人、Member | 1,050円×120人 | 126,000円 |
| パートナー80人、Member | 1,500円×80人 | 120,000円 |
| Partner Relationship Management 40人 | 3,000円×40人 | 120,000円 |
| Partner Ecosystem Management 80人 | 6,000円×80人 | 480,000円 |
たとえば学習者200人が月に1回ずつログインするなら、公式表示を使った単純計算は450円×200=90,000円、年換算は1,080,000円です。全員が頻繁に使うなら、1,050円×200=210,000円となり、Loginとの差は120,000円/月です。ログイン回数の見込みが外れると、安い単価を選んだつもりでも追加購入が発生するため、通常月・繁忙月・休暇月で分けて数えます。
どのユーザーがどこまで触るかを決める
ログイン型は、低頻度でポータルを確認する利用者と相性があります。Member型は、案件、ケース、学習履歴などを継続的に扱う利用者の比較軸です。顧客向けとパートナー向けで必要なオブジェクトや編集権限が違うなら、同じサイトに詰め込まず、役割とライセンスを切り分けます。
Salesforceヘルプは、ライセンスを選ぶときに、利用者数、ログイン頻度、対象オブジェクト、参照・作成・編集、レポートやダッシュボード、API・データ・ファイルストレージ、共有範囲を確認するよう案内しています。画面の見た目より、レコードへ到達する経路を先に設計してください。
サイト数と追加製品を混同しない
Salesforceの案内では、Enterprise、Performance、Unlimitedでは、コミュニティライセンスを購入しなくても最大100のExperience Cloudサイトを作成できます。ただし、Partner Centralテンプレートなど一部機能にはライセンスが必要です。サイトを作れることと、外部利用者へ認証・データアクセスを提供できることは同じではありません。
カスタムオブジェクト、API、ストレージを増やすPlatform Expansion for Experience Cloudは、公式のプラットフォーム追加機能ページで見積もり依頼の扱いです。ブランド付きモバイルアプリ、分析、AI、外部認証、導入支援も別項目として確認します。無料のサイト作成枠だけで、本番のデータ連携まで含むと判断しないようにします。
契約更新・解約・利用者削除
公式のEducation Cloud向けExperience Cloud価格は年間契約と表示されています。Partner Cloudも年間契約です。一般ライセンスは注文書に期間、数量、更新、価格改定、追加ライセンスの条件が記載されるため、見積書だけでなくMain Services AgreementとDPAを確認します。
終了前は、サイトのページ、ファイル、添付、外部ユーザー、ログイン履歴、ケース、取引先、連携設定を棚卸しします。ユーザーを無効化しても、レコードやファイル、バックアップが自動削除されるとは限りません。必要なデータをエクスポートし、保管期限、削除承認、DNSや認証プロバイダーの切り替えを順番に決めます。
データ・権限・セキュリティ
Experience Cloudの外部ユーザーは、プロファイルと権限セットで利用できるオブジェクトや項目が決まり、共有設定で見えるレコードの範囲が変わります。顧客Aが顧客Bの案件を読めないか、パートナーが自社アカウントだけを編集できるか、ゲストが公開ページ以外へ到達できないかをテストします。
氏名、連絡先、契約、請求、学習履歴を扱う場合は、SalesforceのTrust、プライバシー、データ処理条項、社内の個人情報規程を照合します。共有リンク、ファイルダウンロード、APIトークン、外部ID連携のログを残し、管理者と外部ユーザーの権限を定期的に見直します。
選定前チェックリスト
- 利用者を顧客、パートナー、学生、卒業生、社内担当に分類する。
- 1人あたりのログイン回数、レコード数、添付ファイル、API呼び出しを通常月とピーク月で計算する。
- 参照・作成・更新・削除の権限をオブジェクト単位で表にする。
- 必要なベースエディション、Experience Cloudライセンス、Platform追加機能を分離する。
- 更新日、非更新通知、エクスポート、削除、認証停止の担当者を決める。
よくある質問
Experience Cloudはサイトを作るだけなら無料ですか?
サイト作成数の扱いと、外部ユーザーへ認証・データアクセスを提供するためのライセンスは別です。公式ヘルプが示す対象エディションと機能条件を確認してください。
LoginとMemberはどちらが安いですか?
低頻度のログインならLoginが候補ですが、ログイン頻度と契約条件で変わります。利用回数を実測し、Memberとの月額・年額を同じ前提で比較します。
一般のCustomer Community価格を表の金額で計算できますか?
できません。表はEducation CloudやPartner Cloudの公式表示例です。一般ライセンスの価格は組織、エディション、契約形態、数量を含む見積もりで確認します。
公式情報
- Experience Cloud for Educationの価格|Salesforce公式
- Partner Cloudの価格|Salesforce公式
- Experience Cloud User Licenses|Salesforce Help
- Platform追加機能と価格|Salesforce公式

