OneDrive for Businessの料金は、保存容量だけを見ると判断を誤ります。個人の作業ファイルを同期するのか、部署の共有文書をSharePointへ集約するのかで、必要なサービスと権限が変わるからです。2026年8月25日時点のMicrosoft公式表示をもとに、Plan 1とMicrosoft 365の費用を人数別に計算します。
結論:1TBの個人領域だけならPlan 1、Officeやメールも使うならMicrosoft 365
OneDrive for Business(Plan 1)は、ユーザー1人あたり1TBのクラウドストレージ、複数デバイスでの同期、共有ポリシーを中心にしたプランです。公式価格は年払い相当で749円/ユーザー/月。Microsoft 365 Business Basicは、OneDriveに加えてWeb・モバイル版Office、Teams、法人メールなどを含み、公式ページには899円/ユーザー/月相当として表示されています。表示は市場と契約条件で変わるため、契約画面で再確認してください。
| プラン | 公式表示の目安 | ストレージ | 向く用途 |
|---|---|---|---|
| OneDrive for Business Plan 1 | ¥749/ユーザー/月相当 | 1TB/ユーザー | ファイル同期・個人作業 |
| Business Basic | ¥899/ユーザー/月相当 | 1TB/ユーザー | Web Office、Teams、メールも利用 |
| Business Standard | ¥1,874/ユーザー/月相当 | 1TB/ユーザー | デスクトップ版Officeも必要 |
人数別の月額・年額
Plan 1を10人で契約すると、749円×10人=7,490円/月、年89,880円です。50人では月37,450円、年449,400円、100人では月74,900円、年898,800円です。Basicを50人なら月44,950円、Standardなら月93,700円という計算になります。
| 人数 | Plan 1/月 | Basic/月 | Standard/月 |
|---|---|---|---|
| 10人 | ¥7,490 | ¥8,990 | ¥18,740 |
| 50人 | ¥37,450 | ¥44,950 | ¥93,700 |
| 100人 | ¥74,900 | ¥89,900 | ¥187,400 |
Plan 1とBasicの差額は50人で月7,500円です。メールやTeamsを別に契約している会社なら、Basicへまとめた方が窓口を減らせる可能性があります。逆に、すでにOfficeのライセンスを保有している場合は、重複購入を避けてPlan 1を比較します。
OneDriveとSharePointを分ける設計
OneDriveはユーザーの作業領域、SharePointは部署・プロジェクトの共有領域と考えると、退職や異動時のデータ引き継ぎが分かりやすくなります。チームで使うファイルを一人のOneDriveに置くと、その人が退職したときに所有権と共有リンクの棚卸しが必要です。共有サイトを作る場合は、SharePoint Online料金とサイトの容量、外部共有設定を確認してください。
1TBという数字も、実際に使える容量が常に1TB残る意味ではありません。バージョン履歴、ごみ箱、同期端末、共有ファイルの複製で消費量が増えます。50人が平均300GBを使う計画なら、利用率70%を上限として考えると、300GB×50÷0.7=約21.4TBの余裕が必要です。これは容量設計の試算であり、契約上限や追加ストレージ価格は公式仕様を確認してください。
契約・解約時に守るべきデータ
契約をやめる前に、個人領域の所有者、共有リンク、外部ゲスト、保持期間を一覧化します。ライセンス削除、ユーザー削除、テナント解約は別の操作です。退職者のOneDriveを管理者が引き継ぎ、必要なファイルをSharePointへ移し、法務上の保持が終わってから削除する流れを作ります。
年契約の自動更新、減席の反映日、追加ストレージの課金単位、試用版の終了日を請求管理表に入れてください。契約の途中で容量を増やすと、削減できない契約単位になる場合もあるため、増加予定を四半期ごとに点検します。
セキュリティ注意点
同期は便利ですが、端末を失ったときにローカルコピーが残ります。端末暗号化、画面ロック、条件付きアクセス、管理対象外端末からのダウンロード制御を検討します。外部共有を許可する場合は、匿名リンクを避け、特定ユーザー、期限、閲覧のみなどを使い分けます。機密ファイルをAIへ渡す場合は、アクセス権が適切かを確認してから利用します。
端末全体の管理が必要ならMicrosoft Intune料金、ID側の制御はEntra ID料金を参照してください。
公式情報
価格と機能はOneDrive for Business公式プラン・価格を参照しました。価格は税抜表示で、契約期間やTeamsなし版などにより変わるため、購入前に再確認してください。
見積もりを確定する前の確認
料金表の数字をそのまま予算書へ転記する前に、契約期間、税、為替、無料枠、最低購入数、利用地域、支払い方法を確認します。無料試用から有料へ変わる日と自動更新日をカレンダーに登録し、更新前に利用実績を見直してください。利用者やデータ量が増えたときに、どの単位で料金が増えるかを把握しておくと、翌年度の予算が立てやすくなります。
判断に迷う場合は、必要なユーザー数、保存容量、月間処理量、管理者数、連携サービスを一枚の表にまとめます。そこへライセンス、作業、転送、バックアップ、サポートの項目を足し、月額と初期費用を分けて比較します。価格が非公開または見積もり表示の場合は、公式の料金計算ツールや営業見積もりの取得日を記録し、古い数字を根拠に契約しないようにします。導入後の利用実績と請求額を照合する担当者も決めておくと、想定外の増額を早く見つけられます。月次レビューの記録も残します。
運用開始後に見る数字
契約直後は、実際の利用量が見積もりと一致するとは限りません。初月と繁忙月を分けて、割り当て済みユーザー、アクティブユーザー、保存容量、転送量、処理件数、追加機能の利用回数を確認します。使っていないライセンスや、試験用に残ったリソースは、担当者を決めて定期的に見直します。
- 請求書のサービス名と、管理画面の利用量が合っているか。
- 無料枠を超えた項目と、超過単価が予算表に反映されているか。
- 退職・異動した利用者のアクセスとデータ所有者が整理されているか。
- 共有範囲、管理者権限、監査ログの確認者が決まっているか。
費用を下げるときは、いきなり上位機能を削るのではなく、利用されていない座席、不要な保存期間、過剰な同時実行、重複する契約を探します。逆に、料金を抑えるためにログやバックアップを削ると、障害や監査に対応できないことがあります。金額、業務継続、セキュリティの三つを同じ表で比較し、変更前後の差分を残してください。
社内で説明するときは、月額だけでなく、1人あたり・1GBあたり・1,000件あたりの単価に直すと部署間で比べやすくなります。利用者が増えた場合と減った場合の両方を試算し、最も使う部署の業務が止まらない条件を先に決めます。価格改定や機能変更があった場合に、誰が公式情報を確認して予算表を更新するかも明確にしておくと安心です。
費用比較の表には、作成日と参照した公式ページのURLを添えます。見積もりの有効期限が切れたときは、古い単価と新しい単価を混ぜずに計算し直してください。契約担当者と現場責任者が同じ表を確認し、前提条件の違いを残さないことも大切です。変更理由と承認者を記録すれば、翌月の請求確認も簡単になります。更新後の利用者への周知も忘れません。問い合わせ先も明記します。変更履歴も残します。月次記録を保存します。完了報告も残します。

