Microsoft Entra ID料金比較|Free・P1・P2・Entra Suiteの選び方

Microsoft Entra ID料金比較の料金プランと主要機能を比較するネイビー背景の図解 ITスキル実務

対象: Microsoft 365やAzureのユーザー認証を整え、条件付きアクセス・リスク検知・IDガバナンスを比較したい管理者
この記事の要点: Microsoft Entra ID Free・P1・P2・Entra Suiteの価格、含まれる機能、ログ保持、ライセンス割り当て、契約更新と解約を公式情報で整理します。
更新日: 2026年8月11日

「MFAは無料で使えるのに、なぜP1が必要なのか」。テナントを作るとFree版が見え、条件付きアクセスを有効にしようとするとライセンスの話に戻ります。さらにP2とSuiteでは、検知、ガバナンス、ネットワークアクセスの境界が違うため、名前だけで上位版を選ぶと席数分の契約が余ります。

2026年8月11日にMicrosoft公式のEntra価格ページライセンス公式ドキュメントデータ保持表を確認しました。表示価格は年契約のユーザー/月相当で、税、契約形態、既存Microsoft 365への含有、地域、割引で最終額が変わります。導入体験、侵害防止、監査合格を保証する記事ではありません。

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価格は「ユーザー数×年契約」で見る

エディション公式表示価格主な境界含有・前提
Microsoft Entra ID Free無料MFA、基本SSO、ユーザー・グループ管理、基本レポートAzureやMicrosoft 365などのクラウド契約に含まれる
Entra ID P1¥1,049/ユーザー/月相当(年払い・年間契約)条件付きアクセス、SSPR、プロビジョニング、詳細な認証レポートMicrosoft 365 E3やBusiness Premiumに含まれる場合あり
Entra ID P2¥1,499/ユーザー/月相当(年払い・年間契約)リスクベースの条件付きアクセス、ID Protection、PIM、アクセスレビューMicrosoft 365 E5に含まれる場合あり
Microsoft Entra Suite¥1,799/ユーザー/月相当(年払い・年間契約)P2相当のID機能に、Internet/Private Access、ガバナンス、本人確認を統合P1またはP1を含むパッケージが前提。P2/E5は特別価格の対象

料金ページの「ユーザー/月相当」は月払いの短期契約を意味しません。年間契約の請求単位を12か月で割った表示です。既にE3、Business Premium、E5を持つ組織は、P1/P2が重複しないか、対象機能のライセンス条件を管理センターで確認します。FreeからP1へ上げても、未保存の過去ログがさかのぼって戻るわけではありません。

P1・P2・Suiteは課題を分けて選ぶ

困っている場面候補確認する機能
社外・危険な場所からのサインインを制御したいP1条件付きアクセス、信頼済み場所、デバイス・アプリのフィルター
侵害リスクや危険なサインインを自動評価したいP2ID Protection、リスクベースの条件付きアクセス、危険ユーザー
特権管理者を時間制限付きで昇格したいP2またはガバナンスPrivileged Identity Management、アクセスレビュー、承認
インターネットと社内アプリをID中心で制御したいEntra SuiteInternet Access、Private Access、統合ポリシー、ガバナンス

Free版でも基本的なMFAとSSOはできますが、条件付きアクセスやプロビジョニングなどP1相当の機能にはライセンス要件があります。P2のリスクベース制御は、ログインを拒否するだけでなく、リスクの根拠、除外、緊急時のブレークグラスアカウントを設計する必要があります。SuiteはID単体の上位版ではなく、ネットワークアクセスを含めた別の導入範囲です。

ログ保持は「アップグレード前の7日」を意識する

公式のデータ保持表では、Freeの監査ログとサインインログは7日、P1とP2は30日です。危険なサインインはFree/P1が7日、P2が90日。Microsoft GraphのアクティビティログはP1/P2で利用できますが、ストレージや分析ツールへ統合しない限り保持されません。長期監査にはAzure Monitorやストレージへのエクスポートを別途設計します。

Freeの7日を過ぎたデータは、P1へ変更しても復元できません。試験導入では、対象テナント、ログの種類、保存先、アクセス権を先に決め、条件付きアクセスをレポート専用モードで確認します。認証ログの有無だけで「安全」と断定せず、Microsoft 365統合監査ログや端末側の記録と保持期間を分けて管理します。

ライセンス割り当てとデータ権限

P1やP2の条件付きアクセスを全ユーザーへ適用するなら、対象となるユーザーに適切なライセンスを割り当てます。管理者だけP2にして利用者へ適用するような設計は、契約条件や機能ごとの要件を満たさない可能性があります。ゲスト、サービスプリンシパル、ワークロードIDは別のライセンス体系があるため、ユーザー数だけで予算を出しません。

サインインログ、危険なユーザー、グループ情報には個人データが含まれます。管理者ロールを最小化し、Azure Monitorへ送ったログのリージョン・保持・アクセスを記録します。条件付きアクセスを変更する前には、管理者除外、緊急アカウント、テストユーザー、ロールバック手順を用意し、認証不能を避けます。

向く人・向かない人

向く可能性がある人先に別の方法を検討する人
MFAだけでなく、場所・端末・リスクでアクセスを制御したいFreeのMFAで足りるのにP2を一括購入したい
ユーザー、ゲスト、サービスIDを分けてライセンス表を作れる管理者1人だけへ割り当てれば全員に適用できると思う
ログ保持とAzure Monitorの保存費用を含めて監査計画を作れる7日や30日のログだけで長期証跡が残ると思う
ネットワークアクセスまで統合したい組織がSuiteの見積もりを取れる条件付きアクセスだけのためにSuiteを選びたい

Freeから有料へ進む確認手順

  1. Free版で現在のMFA、SSO、ユーザー、ログ保持日数を棚卸しする。
  2. 条件付きアクセス、SSPR、プロビジョニングならP1、リスク・PIM・アクセスレビューならP2と要件を対応付ける。
  3. E3、Business Premium、E5に含まれるP1/P2と重複しないか、ユーザー・ゲスト・ワークロードIDを分けて数える。
  4. 監査に必要な保持期間、Azure Monitor・ストレージ・分析の費用、テストとロールバックを見積もる。
  5. 年契約の更新日、ライセンス削減期限、代理店経由の請求・解約条件を管理者と保存する。

契約更新・解約・既存契約の扱い

Microsoft 365管理センターで契約の定期請求をオフにすると、期間終了後の更新を止められます。請求アカウントの種類、購入経路、ライセンス数でオンライン解約や返金条件が異なり、年契約を月払いしていても残り期間が請求される場合があります。代理店・販売店経由の契約は、Microsoftではなく販売元へ連絡します。

公式CTA: Entra公式価格ページで既存Microsoft 365への含有を確認し、Freeテナントでレポート専用の条件付きアクセスを試します。契約前にユーザー数、保持期間、請求アカウント、更新日を管理センターへ記録してください。

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公式情報

MFAを有効にするだけならFreeでも始められます。P1はアクセス条件、P2はリスクと特権、Suiteはネットワークを含む統合という順で、必要な課題にだけ席を割り当てます。価格、含有条件、ログ保持、解約の扱いは変わるため、契約前に公式ページと管理センターの表示を再確認してください。

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