Azure Blob Storage料金比較|Hot・Cool・Cold・Archiveの保存・取得費

Azure Blob StorageのHot・Cool・Cold・Archiveを比較するイメージ ITスキル実務

確認日: 2026年8月28日
対象: Azure Blob StorageのHot・Cool・Cold・Archiveを保存費と取得費で比較したい人
注意: Azureの単価はリージョン、冗長化、契約、通貨、アクセス層で変動します。日本の契約価格はAzure料金ページと料金計算ツールで確認してください。

CoolやArchiveは、Hotより安い。そこだけを見ると、ライフサイクルを早く動かしたくなります。ところが、Blobの請求は保存GBだけで決まりません。読み取り・書き込み操作、データ取得、再水和、冗長化、早期削除期間が重なります。Azure公式料金表にも、Coolは30日、Coldは90日、Archiveは180日の早期削除期間が示されています。安い層へ移す日は、消せる日を決める日でもあります。

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アクセス層の違いを表で確認する

向くデータ 読み出し 最低期間・主な注意
Hot 頻繁に読むWeb・業務データ すぐ読める 保存単価は高めでも取得費を抑えやすい
Cool 低頻度だがオンラインで読むデータ オンライン 30日。削除・上書き・層変更に早期削除料金
Cold ほとんど読まないオンラインデータ オンライン 90日。取得と操作の単価を確認
Archive 長期保管、災害記録、監査資料 直接読めず、HotまたはCoolへ再水和 180日。再水和、取得、優先度、待ち時間を確認

Hot・Cool・Coldはオンライン層ですが、同じ速度・同じ単価ではありません。Archiveは保存場所であって、障害時に即時参照できる作業領域ではありません。規制上の保管年数と、業務が求める復旧時間を一枚の表で照合します。

保存容量と操作を分けて見積もる

月額の式は、平均保存GB×層のGB月単価+書き込み・読み取り・一覧操作+データ取得GB×取得単価+転送+冗長化です。Azure Storageの料金ページは、選んだリージョンと冗長化に応じて、容量、操作、データ取得、書き込みなどを表示します。単価が同じ「GB」でも、保存GBと取得GBを一つに足さないことが重要です。

具体例として、Hotに800GB、Coolに200GBを30日置き、Hotから月100GB、Coolから月20GBを読み出すとします。Hotの保存単価をh、Coolをc、取得単価をr_c、操作費をqと置くと、月額は800h+200c+20r_c+qです。料金表でh=0.018、c=0.010、r_c=0.01ドルと仮置きした場合、14.4+2+0.2=16.6ドルに操作費を足します。この数値は計算方法を示す仮定であり、契約価格ではありません。実際の表示単価へ置き換えます。

Blobのデータ量は、アクセス層の変更、スナップショット、バージョン、インデックス、メタデータで増えます。現在の容量だけでなく、過去のバージョンと削除済みデータの保持をAzure MonitorやStorage Insightsで確認します。圧縮でGBを減らす場合は、圧縮・展開のCPUと取得時間も別に置きます。

早期削除期間を計算する

Coolへ移してから10日で削除した場合、30日までの残り20日分に相当する早期削除料金が発生する可能性があります。Coldを45日で上書きすれば残り45日、Archiveを90日でHotへ戻せば残り90日が対象です。上書きは削除と新規書き込みの組み合わせになるため、古いBlobの層に対する残存期間を見落とさないようにします。

1,000GBをArchiveへ移し、60日後に削除する例では、保存は60日で終わっても、公式の180日期間を前提に残り120日分を按分して見積もります。Archiveの月額単価をaと仮置きすると、早期削除の保存相当は1,000×a×120÷30=4,000aです。これに移行操作と、削除前の再水和・取得を加えます。移行日を変えるだけで請求が大きく動くため、ライフサイクルルールの試算を本番前に行います。

小さなファイルを大量にArchiveへ送る構成では、操作回数とメタデータの扱いが容量以上に効くことがあります。ログや監査記録を日ごと・月ごとにまとめる設計は、操作数を減らせます。ただし、まとめることで削除単位が粗くなるため、法的保持と削除要求の境界を確認します。

Archiveの再水和と取得費

ArchiveのBlobは直接読み出せません。HotまたはCoolへ層を変更して再水和し、完了後に読みます。標準・高優先度などの再水和時間、取得データ量、読み取り操作、戻した先の保存費を別に積みます。災害訓練で1TBを戻す場合、平常月の保存費だけを予算化すると不足します。

1回に200GBを再水和する例を、取得単価をr、再水和操作費をt、戻したHotの保存単価をh、30日保管するとして、200r+t+200hの月額とします。優先度を上げて早く戻す選択は、料金だけでなく復旧時間との交換です。復旧手順に必要なアカウント、鍵、ネットワーク、権限が有効かも、実際に小さいBlobで試してください。

冗長化と転送を別の行に置く

LRS、ZRS、GRS、RA-GRSなどの冗長化は、耐障害性と保存・複製の費用を変えます。Geo冗長化ではセカンダリへの書き込み、レプリケーション、別リージョンからの読み出し条件を確認します。Archiveデータを冗長化すると、セカンダリ側でも層と最低期間が影響するため、主リージョンの保存費だけでは見積もれません。

同一リージョンのサービスへ渡すのか、インターネットへ出すのかで、Azureのデータ転送条件も変わります。Azureデータ転送料金で経路を整理し、公開配信ならAzure Front Door料金も合わせます。AWSへ移す場合はS3ストレージクラス料金と保存・取得・転送の単位をそろえて比較します。

データと権限の設計

アクセス層を変える権限と、Blobを削除する権限を分けます。Microsoft Entra IDのロール、Storage Accountのキー、SASの有効期限、コンテナの公開設定、Private Endpoint、保存時暗号化を確認してください。Archiveから戻す操作を誰が実行できるか、再水和後のHot Blobを誰が読めるかは、別の監査対象です。

個人情報やバックアップは、保持期限、リージョン、暗号化キーの削除、イミュータブルストレージ、法的ホールドを先に決めます。キーを失効させると、保存費が安くても復元できません。削除要求を受けたときに、Blobのスナップショット、バージョン、レプリカ、ログがどこに残るか一覧化します。

契約・停止・削除の確認

  • サブスクリプション、ストレージアカウント、リージョン、冗長化を請求単位で確認する
  • アクセス層とライフサイクル移行日、最低保存期間、早期削除料金を記録する
  • 保存、操作、取得、再水和、転送、レプリケーション、監視を別項目にする
  • 削除前にバージョン、スナップショット、イミュータブル保持、バックアップを確認する
  • ルール停止後の新規移行と残存Blobの請求を翌月のコスト分析で確認する

ストレージアカウントを削除しても、別アカウントのバックアップ、ログ、復旧用コピーが消えるとは限りません。逆に、鍵や保持ポリシーだけを先に消すと、必要なデータを戻せなくなります。停止の順序を手順書にし、テスト用アカウントで一度実行します。

公式料金で単価を置き換える

Azure Blob Storage公式料金でリージョン・通貨・冗長化を選び、Microsoft公式アクセス層ガイドで用途と層変更の条件を確認します。公式料金ページに表示される早期削除期間、取得、再水和、操作の単価を計算表へ置き換え、Azure Pricing Calculatorで総額を照合してください。HotからArchiveへ移す日は、保存単価だけでなく、復元できる時刻と削除できる時刻まで決める日です。

参照:Azure Blob Storage公式料金Azure公式アクセス層ガイド(2026年8月28日確認)。単価、税、契約、リージョンは購入画面を優先します。

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