話すのは1分に230語、打つのは40語。AI音声入力アプリ「Aqua Voice(アクアボイス)」の公式サイトは、この差を前面に出し、タイピングより5倍速く、2倍正確だとうたっています。話した言葉は、カーソルのある場所にそのまま文章として入ります。メールでも、チャットでも、エディターでも、アプリを選びません。
ただ、5倍という数字をそのまま日本語に当てはめてよいのかは、少し疑ったほうがいいでしょう。公式の比べ方は英語の語数が基準だからです。日本語には対応しています。それでも、どこまで任せてよいか、いくらかかるか、話した声がどこへ送られるかは、公式の料金表とFAQを読めばかなりはっきりします。
対象: 日本語の文章を、打たずに話して書きたい人。Aqua Voiceの機能・料金・データの扱いを先に知りたい人
確認日: 2026年10月30日に、Aqua Voiceの公式サイト、料金ページ、FAQ、開発者向けの概要(llms.txt)、紹介ページで確認
記事の性質: 公開情報を比べたうえでの、このサイトの判断。料金は確認した日の表示で、変わることがある
PR: この記事には、Aqua Voiceの紹介リンクを載せています。紹介リンクから登録した人が有料プランを契約すると、書き手にAqua Voiceのアカウントクレジット(10ドル分)が入ります。
AI音声入力アプリ「Aqua Voice」
Aqua Voiceは、話した内容を文章にして、今カーソルがある場所へ入力するアプリです。録音を後から文字にする「文字起こし」の道具ではありません。キーボードの代わりに声で書く「音声入力」の道具です。違いは音声入力と文字起こしの違いにまとめています。
話した言葉を整えてから入力する
ふつうの音声入力は、聞こえた音をそのまま文字にします。「えーと」や言い直しも、そのまま残りがちです。Aqua Voiceは、文法の誤りを直しながら、話した言葉はできるだけ残して整えると公式サイトで説明しています。
キーを押して話す → クラウドで音声を文字にする → 整えた文章がカーソルの位置に入る
Macでは、話し始めのキーは最初はFnキーです。設定のキーバインドで、別のキーに変えられます。
使えるOSとアプリ
対応は、Mac、Windows、iPhone、Androidの4つです。開発者向けの概要には、次の条件が書かれています。
横幅が狭いときは、表の中を左右にスクロールして確認できます。
| 環境 | 公式の概要に書かれた条件 |
|---|---|
| Mac | Apple シリコンとIntelの両方。主な対象として扱われている |
| Windows | Windows 10・11 |
| iPhone | iOS 17以降 |
| Android | Android 10以降。公式サイトのトップで「Androidで提供開始」と案内 |
パソコンでは、入力先のアプリに追加の設定は要らないとされています。ワープロでもブラウザーでも、カーソルが置ける場所ならどこでも入るということです。
日本語での使い方
日本語は使えます。FAQには、対応言語の例として英語・スペイン語・フランス語・ドイツ語・日本語・中国語(標準語)・アラビア語が並び、公式サイトのトップによれば全部で49言語です。
言語の選び方と自動判別
言語は設定で選びます。「自動判別」を選ぶと、話すたびに言語を見分けます。日本語と英語を行き来する人には便利な設定です。
ただし、パソコンでは自動判別にすると、話しながら文字が出る「Realtime Mode(リアルタイムモード)」ではなく、話し終えてからまとめて入力する方式になります。リアルタイムで文字を見ながら話したいなら、日本語に固定しておくほうが確実です。なお、Realtime Modeは有料のMaxプランの機能で、日本語で使えるかは確認したページには書かれていませんでした。
「5倍速い」は英語の数字
最初の230語と40語の比べ方は、英語の語数です。日本語は語の区切りが英語と違うので、同じ倍率になるとは限りません。正確さについても、公式が示す数字は英語の技術用語のテスト(AISpeak-10)です。自社の音声認識モデル「Avalon」の用語の正答率97.4%を、OpenAIのWhisper Large v3の65.1%と並べています。どちらもAqua Voiceが自分で出した数字で、日本語の結果ではありません。
このサイトの判断としては、速さの数字よりも、固有名詞をどれだけ正しく書けるかを先に見るべきだと思います。日本語の音声入力で時間を取られやすいのは、話すことより、人名や商品名の誤変換を直すことだと考えるからです。
固有名詞は辞書で補う
その誤変換への手当てとして、Aqua Voiceには自分用の辞書があります。人名、ブランド名、専門用語を登録しておく機能です。書き方のルール(文体の指定など)も設定できます。辞書と書き方の指定は、有料のProプランから使えます。
料金プラン(2026年10月30日確認)
無料で始められます。無料プランにはクレジットカードの登録も要りません。
4つのプランの比較
横幅が狭いときは、表の中を左右にスクロールして確認できます。
| プラン | 月払い | 年払い(1か月あたり) | 主な中身 |
|---|---|---|---|
| Free | 0ドル | 0ドル | 1,000語まで、Avalon 1.5、Deep Context、MCP・CLI(ほかのAIツールやコマンドから呼び出す仕組み) |
| Pro | 12ドル | 10ドル | 語数の上限なし、書き方の指定、自分用の辞書 |
| Max | 24ドル | 19ドル | Proの全部、Realtime Mode、音声コマンド、新機能の先行利用 |
| Business | 1人24ドル | 1人19ドル | Maxの全部、チームでの支払い、共有の辞書、利用レポート、シングルサインオン、データを残さない設定。2人から |
学生は、学校のメールアドレスでProとMaxが70%引きになります。料金ページの表示では、Proの年払いが1か月あたり3ドルです。
無料の1,000語で何が分かるか
無料プランの上限は「1,000語」です。公式は語数(words)で書いていて、日本語の文字数がどう数えられるかは、確認したページには書かれていませんでした。1,000語が月ごとか合計かも、料金ページでは分かりませんでした。
それでも、無料の範囲で確かめられることはあります。自分の声と自分のマイクで、日本語の固有名詞がどれだけ正しく出るか。ここで直す手間が多いなら、有料にしても大きくは変わらないと考えます。辞書で減らせる誤りなのか、聞き取りそのものの誤りなのかを、無料の間に見分けておくと判断しやすくなります。
プライバシーとデータの扱い
声はクラウドで処理されます。FAQによると、クラウドの音声入力にはインターネット接続が要ります。オフラインで使えるかはOSやバージョン、モードによるので、サポートに確かめるようにとの案内です。
Privacy Modeの初期設定はオフ
いちばん大事なのはここです。開発者向けの概要によると、Privacy Mode(プライバシーモード)は初期設定ではオフです。オフのままだと、書き起こした文章は製品の改善のためにAqua Voiceのサーバーに保存されることがあります。
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| 項目 | オフ(初期設定) | オン |
|---|---|---|
| 書き起こした文章 | 製品の改善のため、サーバーに保存されることがある | サーバーに保存されない。日時・端末の種類・性能の数値などの記録は残ることがある |
| Deep Contextで拾った語 | 作業の記録と一緒に保存される | 保存されない |
公式サイトのトップでは、Privacy Modeをオンにすれば、サーバーには何も保存されないと説明しています。開発者向けの概要には、音声を売らないこと、広告のために共有しないことも書かれています。仕事の文章を話すなら、使い始める前にオンにしておくのが、このサイトの判断です。
画面を読む機能と外部の音声サービス
Deep Context(ディープコンテキスト)は、画面に出ている内容を読んで、入力の精度を上げる機能です。最初はオフで、自分でオンにするまで動きません。画面の写真そのものは残さないものの、画面から拾った語は、Privacy Modeがオフなら記録と一緒に保存されます。
もう一つ、Realtime Modeでは、音声が外部のリアルタイム音声サービスへ送られます。話し終えてから入力する「Instant Mode」は、Aqua Voice自身のAvalonで処理されます。社外秘の話をするときは、どちらのモードを使っているかで、声の行き先が変わるわけです。
会社で使うなら、BusinessプランでPrivacy Modeとデータを残さない設定を全員に強制できます。個人の判断に任せない分、管理する側は楽になるでしょう。音声入力全般の確認の仕方は、音声入力の安全性にまとめています。
標準の音声入力との違い
MacにもWindowsにも、無料の音声入力が最初から入っています。お金を払ってまでAqua Voiceを入れる理由はあるのでしょうか。
横幅が狭いときは、表の中を左右にスクロールして確認できます。
| 観点 | OS標準の音声入力 | Aqua Voice |
|---|---|---|
| 料金 | 無料 | 無料は1,000語まで。上限なしはProの月12ドルから |
| 使える場所 | OSの入力欄全般 | カーソルが置ける場所ならどこでも |
| 話した言葉の整え方 | OSの機能の範囲 | 文法を直しながら整える |
| 固有名詞 | OSの辞書や学習に任せる | 自分用の辞書(Pro以上) |
| データの扱い | OSの設定による | クラウドで処理。Privacy Modeで保存を止められる |
標準の機能の使い方は、Macの音声入力とWindows 11の音声入力で説明しています。
このサイトの判断では、1日に書く量が少ない人は標準の音声入力で足ります。毎日まとまった文章を書き、言い直しや句読点を直す時間が惜しい人に、Aqua Voiceの有料プランは向いています。境目は料金ではなく、直す手間がどれだけ減るかです。似た道具のTypelessと比べるなら、Typelessの使い方も参考になります。
紹介リンクで始める方法(PR)
PR: 下の紹介リンクから登録した人が有料プランを契約すると、書き手にAqua Voiceのアカウントクレジット(10ドル分)が入ります。
紹介ページには、Proの「1か月無制限の利用」と表示されています(2026年10月30日に確認)。ページのボタンの文言は「Claim your free month(1か月無料を受け取る)」です。特典の条件は、登録の前にページで確かめてください。
紹介リンクを使わない場合は、Aqua Voiceの公式サイトから無料プランで始められます。
まとめ
Aqua Voiceは、日本語に対応したAI音声入力アプリで、Mac・Windows・iPhone・Androidで使えます。公式の「5倍速い」は英語の数字です。日本語で効くかどうかは、固有名詞がどれだけ正しく出るかで決まります。
始めるなら、使い始める前にPrivacy Modeをオンにしてから、ふだん書いている文章を話してみてください。直す手間が明らかに減るなら、Proの月12ドル(年払いなら1か月10ドル)は、打つ時間を買う値段として見合うはずです。減らないなら、標準の音声入力に戻せばいい。どちらに転ぶかは、自分の声で1,000語を話したあとに分かります。
確認した公式のページ:Aqua Voice公式サイト、料金ページ、FAQ、開発者向けの概要(llms.txt)、クリエイター向けページ(紹介の特典)

