結論:Salesforce Data 360(旧Data Cloud)は、CRMユーザー数だけで決まる料金ではありません。公式ページでは、100,000 Flex Creditあたり500ドル、年間1,000プロファイルあたり240ドルのProfiles、年間1,000プロファイルあたり420ドルのEnterprise Profilesが示されています。データ取り込みは無料と表示されますが、準備・統合・セグメント化・クエリ・ストリーミングなどのアクションは利用量に応じて課金されます。
「利用者が50人なら50人分を掛ければよい」とは言い切れません。Data 360で数えるのは、Salesforceのログインユーザーではなく、統合プロファイル、Flex Credit、処理アクションです。だから、同じ100人の会社でも、顧客プロファイルの数、データ更新頻度、セグメント配信、リアルタイム処理の量で見積もりは変わります。
以下は2026年8月24日にSalesforce公式日本語・英語ページで確認できた表示を整理したものです。料金ガイド、契約SKU、最低購入単位、為替、税、個別の割引は別条件になり得るため、金額は予算の入口として扱ってください。
Data 360の公式価格モデル
| モデル | 公式表示価格 | 向く考え方 |
|---|---|---|
| Flex Credit | 500ドル/100,000 Flex Credit | Data 360のアクションを利用量に応じて支払う。事前購入、従量課金、事前コミットの選択肢が示される |
| Profiles | 240ドル/年間1,000プロファイル | 主要なプロファイル構築アクションをまとめ、予測しやすい定額モデル |
| Enterprise Profiles | 420ドル/年間1,000プロファイル | より多くのData 360アクション、データマスキング、Ad Audienceアドオンを含む上位モデル |
公式比較表では、3モデルともデータ取り込みは無料と表示されています。一方、非構造化データ処理、データの準備・整備・統合、セグメント化とアクティベーション、クエリと共有、ストリーミングとリアルタイム処理は、Flex Creditでは利用量に応じて課金されます。Profilesでも、プロファイル単位に含まれない処理はFlex Creditを使う場合があります。
10・50・100プロファイルでの理論試算
| 対象数 | Profilesの単純按分 | Enterprise Profilesの単純按分 |
|---|---|---|
| 10プロファイル | 240ドル÷1,000×10=2.40ドル/年 | 420ドル÷1,000×10=4.20ドル/年 |
| 50プロファイル | 12ドル/年 | 21ドル/年 |
| 100プロファイル | 24ドル/年 | 42ドル/年 |
この表は、公式に表示された1,000プロファイル単価を線形に割り戻しただけの参考値です。10プロファイルだけを実際に購入できる、最低料金がない、日割り・月割りされる、といった意味ではありません。契約単位と請求方法はSalesforceの価格ガイドと見積もりで確認してください。
Flex Creditを利用量で見る
| 想定消費量 | 単純な単価換算 | 読み方 |
|---|---|---|
| 10,000 Flex Credit | 500ドル÷100,000×10,000=50ドル | 小規模な検証用の理論値。実際のアクション消費量は用途で変わる |
| 50,000 Flex Credit | 250ドル | 複数の処理やセグメント利用を想定する場合の比較値 |
| 100,000 Flex Credit | 500ドル | 公式表示の1単位。購入条件、契約期間、超過時の扱いは別途確認 |
Data 360の料金計算は「レコードを何件取り込んだか」だけでは終わりません。顧客レコードの統合、クレンジング、セグメント作成、外部システムへのアクティベーション、クエリ、リアルタイムパイプラインなど、成果に近いアクションがどれだけ走るかを分けて記録します。Salesforce公式は料金計算ツールとDigital Walletを案内しており、見積もりと実績を同じ画面で追う設計が重要です。
ProfilesとEnterprise Profilesの違い
Profilesでは、プロファイル1件あたり1 Flex Creditが含まれ、25のCI、25の変換、100セグメントが比較表に示されています。Enterprise Profilesでは、1プロファイルあたり2 Flex Credit、100のCI、100の変換、500セグメントが示され、データマスキングとAd Audienceアドオンも案内されています。
ただし、クエリと共有、非構造化データ処理、ストリーミングとリアルタイム処理は、ProfilesやEnterprise Profilesでも利用量に応じた課金が残ります。プロファイル数だけで固定費が確定すると思うと、AIやリアルタイム利用を始めた月に差が出ます。
見落としやすい追加費用と条件
- CRMのSales Cloudライセンス、Agentforce、Marketing Cloudなど、Data 360とは別の製品料金が必要になる場合がある。
- データ準備・統合、IDのマッチング、セグメント、アクティベーション、クエリ、非構造化データ、ストリーミングの利用量を別々に見積もる。
- 外部データソースとの接続、設計、権限、データ品質確認、導入パートナーの作業費は、公式の単価表だけでは算定できない。
- Flex CreditはData 360とAgentforceの間で移行できると案内されるが、契約アカウントと対象SKUの条件を確認する。
- 既存のData Services Creditを利用している顧客は、現在の価格モデルを継続できる場合がある。新しいモデルへの変更条件は営業担当者に確認する。
- データ取り込み無料の表示は、後続の変換・統合・配信・照会まで無料という意味ではない。
どのモデルを選ぶか
- 統合プロファイルを中心に、請求を予測しやすくしたいならProfilesを基準にする。
- より多いCI・変換・セグメント、データマスキングやAd Audienceが必要ならEnterprise Profilesを比較する。
- 利用するアクションが広く、季節変動やAI処理の増減が大きいならFlex Creditを検討する。
- CRMユーザーが10人・50人・100人という情報だけでは、Data 360の料金は確定しない。プロファイル数とアクション量を別に集める。
よくある質問
Data 360は旧Data Cloudと同じですか?
Salesforce公式ガイドではData 360(旧Data Cloud)と説明されています。過去の資料や契約書にData Cloudと記載されていても、現在の価格モデルと移行条件は個別に確認してください。
データ取り込みが無料なら、すべて無料ですか?
無料と表示されるのはData 360へのデータ取り込みです。準備・統合、セグメント、アクティベーション、クエリ、非構造化処理、ストリーミングなどは課金対象として列挙されています。
100,000 Flex Creditは必ず500ドルですか?
公式ページの表示単価は100,000 Flex Creditあたり500ドルです。実際の契約、購入方式、割引、税、追加購入、使用期限は契約条件で変わる可能性があるため、単純按分を見積書の代わりにしないでください。
無料で試せますか?
Salesforce公式ページでは、Salesforce顧客が制限付きストレージと消費クレジットで利用を開始できる案内があります。対象組織、期間、制限、終了後の扱いは、入門ガイドと管理画面で確認してください。
公式出典
- Data 360の価格|セールスフォース・ジャパン公式
- Data 360 Pricing|Salesforce公式(英語)
- Data 360(旧Data Cloud)とは?|セールスフォース・ジャパン公式
- Salesforce全製品の価格・契約FAQ|セールスフォース・ジャパン公式

